「目からウロコ」の子育て~イヤイヤ期~

保育のまなび

こんにちは!新婚Maiです☆




「魔の2歳児」とも言われ、

スーパーなどで、お菓子が欲しいといってひっくりかえって泣きわめいたり、

親のいうことになんでも「イヤ!」と反発する、いわゆる「イヤイヤ期」。

「イヤイヤ期の子どもの態度は、養育者の気持ちを激しく揺り動かします。」

「しかもこのイヤイヤ期、2年以上も続く途方もない長期戦なのです。」




今回もNHKスペシャル取材班『ママたちが非常事態⁉最新科学で読み解くニッポンの子育て』よりお送りします。




早速ですが、
イヤイヤはなぜ起こるのでしょうか?




「ここにも、人間の赤ちゃんの特徴である『未熟な脳』が深く関わっています。」

マシュマロテストという実験を皆さんはご存じでしょうか?

それに近い実験が日本でも行なわれました。





実験にはイヤイヤ期まっただ中の3歳の男の子が参加しました。

男の子を椅子に座らせると、クッキーを取り出して目の前に置きます。

そして、このように声を話します。

「ここにクッキーがあります。すぐに食べちゃってもいいけど、もし5分間食べずに我慢できたら、もう一枚クッキーをあげるよ」

そう伝えると男の子だけを部屋に残し、実験開始です。

「男の子が、もう一枚クッキーをもらうために、目の前にあるクッキーを食べずに我慢できるかどうかを観察するのです。

この実験、つまりは、子どもが目先の欲望を我慢できるかどうかを調べるものです。」




結果は、というと。

4分を過ぎた頃、男の子はクッキーに手を伸ばし、においをかぎました。

そして、4分40秒で男の子はクッキーを口元にもっていき、ぺろりとなめました。そして、少しかじりました。




研究者によると、

イヤイヤ期の子どもは、この実験をするとほとんどの子が我慢できずにクッキーを食べてしまうのだそうです。

しかし、同じ実験をイヤイヤ期が終わった子どもですると、クッキーを食べずに5分間我慢できるのだそうです。」




「この実験からわかるのは、イヤイヤ期の子どもたちは、目先の欲求を我慢できないということ。

だから、母親に制止されても我慢することができないため、泣いたり、かんしゃくを起こしたりするのです。」




では、イヤイヤ期の子は、なぜ目先の欲求を我慢できないのでしょうか?




さきほどのクッキー実験のように我慢をしなければならない状況で脳がどう働いているのかをしらべたところ、

イヤイヤ期の子どもと、すでにイヤイヤ期の終わった子ども、両者の脳のある場所の働き方に大きな違いが見つかりました。

その場所とは、おでこの奥、「前頭前野」という場所です。




「イヤイヤ期が終わった子は、我慢を要する状況でこの前頭前野が活発に働いていたのに対し、

イヤイヤ期の子では前頭前野の活動が一様に低かったのです。」




「前頭前野は、脳の中でも最も高次元の機能を担っている”人間らしさを生み出す脳”といわれています。

その大切な機能の一つが”抑制機能”と呼ばれるものです。

あれを食べたい、これをしたいなど、人間の欲求は脳の中心部分で生み出されます。

この欲求を理性的に抑え込むのが、前頭前野にある抑制機能なのです。」




「イヤイヤ期の子は、欲求を生み出す脳の深い部分は発達していますが、

前頭前野の抑制機能が未発達なために、わき起こる欲求を抑え込めません。

この脳の発達のアンバランスが、イヤイヤ行動を引き起こしているのです。」




「人間の大きく複雑な脳は、誕生後、一気に発達するのではなく、段階的に徐々に発達していく特徴があります。

まず、呼吸や体温の調整など、生命維持に関わる機能を司る最深部が発達して、

次に怒りや愛着、欲求などの感情を司る中層が発達し、最後に抑制機能や理性など、最も高次な人間らしい機能がつまった表層が発達していきます。

そう考えると、イヤイヤ行動とは、この脳の段階的な発達が順調に進んでいる証拠でもあるのです。」




とはいえ、なんとかこの悩ましい行動をうまく乗り越えるヒントはないものか?




じつは、イヤイヤ行動を抑制する前頭前野の働き

「抑制機能は繰り返し働かせることで鍛えらえていく」のだそうです。




「子どもに我慢させようとするとき、母親はついつい『○○しちゃダメ!』とか『○○しなさい!』と強くいってしまいがち。 

子どもはそれで我慢するかも知れないけれど、実はそれでは意味がないんです。」

「実は叱られて我慢させられているとき、脳では恐怖の中枢、「へんとう体」が激しく反応しています。

その恐怖で欲求を無理やり抑え込んでいるにすぎないのです。」




だから、「子どもがなぜ我慢しなければならないかを考え、自主的に我慢しなければ、抑制機能は働かないというわけです。」




そうはいっても、子どもに自主的に我慢させるのはなかなか難しそうです。

ある男の子の場合、お母さんのある行動の変化で男の子が驚くほど変化しました。

その行動とは?

言葉で前もって説明する、ということに力を入れるようにしたことです。




「たとえば、今まではなかなか見ることをやめられなかったパソコンの動画。」

お母さんは見せる前に男の子にこう言い聞かせます。

「時計見て。『9』わかる? あの針が9のところに行くまでだよ」

「うん」

そして時間になるとお母さんはまた時計を指さします。

「ほら『9』になったよ。またあとで見ようね」




この作戦、毎回うまくいくわけではないそうです。でも、自分から気持ちを切り替えられるよう、辛抱強く言い聞かせるそうです。

ママたちのほとんどが試行錯誤しながらやっている『いい聞かせ』は、

「抑制機能を育てるために、自分で理解させ行動させ」るトレーニングになるそうです。




今回は「目からウロコ」の子育て~イヤイヤ期~をお届けしました。

いかがでしたか?

養育者もですが、子供たちもより「人間」らしく成長しようと必死に頑張っているのですね。

そう思うとイヤイヤ行動もなんだか愛らしく思えてきます。




今回はこの辺で♪

次回はいよいよ最終回!?

おたのしみに~☆




CGM(キリスト教福音宣教会)で結婚した保育士、新婚Maiについて詳しくはコチラ

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